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「騎士たちの一番ホール」を図書館から借りていたが、内容が面白くまた役に立ちそうなので、近くの書店に注文取り寄せてもらったら、今日手元に届いた。
もっとも単行本はもう発売されてなく、文庫本しかないとの事だった。
すでに読んだ人もいるだろうけど、読んでいない人のためにまた少し紹介したい。

「怒りは最大の敵である」 ノーマン・フォン・ニーダ

豪打の主として知られたプロのレオナルド・トンプソンは「瞬間湯沸器」の異名を持つトミー・ポールと並び称される短気者だった。
例えば1978年のクオドシティ・オープン最終日、14番が終わったところで彼は首位に1打差まで迫っていた。15番のロングホール、ここで自慢の豪打が爆発、2打目も5番アイアンでらくらく2オンだ。もし1発で沈めたら一躍トップに浮上する大事な場面、キャディもしきりに生ツバを呑みながら旗竿に手を添えている。
いよいよイーグルパットの構え、やがてボールは軽やかにヒットされた。ズンズンやってくる白球の軌道も申し分ない。キャディはいまこそ自分の出番だと察知した。そこで先輩から教えられた通り、派手なパフォーマンスでイーグルに花を添えるべく、
「いいぞ、よしよし、もっと転がれ、カップに入れ!」
身振り手振りのタコ踊りまではよかったが、その弾みに耳のうしろに挟んでいたティペックがポトリと落下、信じられないことに転がってきたボールがそれに乗り上げて進路を変えてしまった。
余りの事態に呆然としていたトンプソン、ようやく唸り声を上げながら体制を立て直すと、近くにいた役員に尋ねた。
「あれは一体どうなるんだ?」
「なに簡単なことさ」役員は明るい口調で答えた。
「クラブ以外のものでボールを打った場合、2ペナルティが科せられる。知ってるかい?」
それを効いた次の瞬間、グリーンエッジに立ててあった自分のキャディバックを思い切り蹴飛ばした。哀れキャディバックは斜面に沿って池に転落、あわてて駆け寄ったキャディが4番アイアンだけは拾い上げたが、残りのクラブは池のそこに沈んでしまった。
イーグルのはずが「6」になった彼は、残り3ホールを4番とパターの2本でプレーして全てボギーの上がり。さすがトッププロは凄いとギャラリーから感嘆の声しきりだったが、肝心の成績は14位。怒りがゴルフの敵であることを証明した。
翌1979年のカンサス・オーシャン杯に出場したトンプソンは、またしても失敗をやらかした。・・・・・・

「多くの人が、練習場ではライオンに、コースに出ると臆病者のニワトリになる」 
 トマス・サイモン

「不安と緊張が、このゲームを限りなく愉快にしてくれる」
 トム・シンプソン

「殴られて言うことを聞く者はいない。たまにはボールの身にもなってごらん」
 ハーピー・ペニック

「ゴルフは小技がすべて、まず50ヤード以内のアプローチから始めよ」
 ロバート・ディクソン

「ゴルフには“わかった”と叫びたい一瞬がある。たちまちもとの世界に戻ろうとも、不感症の人よりも幸せだ」
 P・Gウッドハウス
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